高精度調査ドローンによる氾濫原のマッピング

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VTOLドローンがRTKで写真測量を実施

米国イリノイ州、ミシシッピ川がオハイオ川に合流する領域に、大手エネルギー会社が太陽光発電所を建設することになりました。大雨が降ると川岸が隆起し、一部で洪水が発生します。この地域の調査のために、Bacon Farmer Workman Engineering and Testing Inc.(BFW)が雇われました。15年以上の経験を持つBFWの測量技師、Jacob Cash氏はこの厄介ない湿地帯にWingtraOne VTOLドローンを飛ばしました。WingtraOneに取り付けたAsteRx多周波GNSS受信機は、正確な測量に必要な信頼性の高いセンチメートル単位の測位情報を提供します。WingtraOneドローンを選んだのは、その写真測量の正確さだけでなく、現場の人々の安全を確保するために必要な信頼性も決め手だったとCash氏は言います。このデルタ地帯では、雨季というだけでなく風の強い季節でもありました。このような状況でも、Cash氏は厳しい気象条件が許す限られた時間の中で数日にわたって6時間、現地の調査を行うことができました。BFWが作成した正確な標高情報とデジタル地形モデルにより、ソーラーパネルやその他の機器を最適に配置でき、洪水時の機器破損によるコストを回避することができました。

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WingtraOneドローンに搭載しているのはAsteRx 多周波GNSS受信機

  • WingtraOneは、離着陸を含めて完全な自律飛行を行うVTOL固定翼型ドローンです。
  • 飛行中、ドローンに搭載したAsteRx GNSS受信機により、写真にはRTKによるセンチメートル単位の精度でタイムスタンプとジオタグが付けられます。
  • ドローンと基地局の間にリアルタイムのリンクがない場合、飛行データは、直感的なWingtra PPKワークフローを使ってセンチメートルレベルのRTK精度で後処理 されます。
  • ナビゲーションシステムに搭載された信頼性の高いGNSSセンサーが、過酷な環境下でも自律飛行の安全性を高めます。AIM+ 高度干渉回避 テクノロジーによって、都市部のさまざまな電波妨害源から電波妨害が発生する可能性がある環境でも、安定した受信機の動作が保証されます。
  • 上記の調査ではSony QX1ペイロードが使用され、画像はPix4Dなどのソフトウェアによって処理されて、平均精度4.5 cm(1.8 インチ)の鮮やかなアウトプットが作成されました。

私たちは顧客に正確なデータを提供する必要がありました。それには写真測量が非常に役立ちます。WingtraOneに搭載したセンサーの質の高さのおかげで、正確な調査結果を得られただけでなく、風の強い条件下であっても地上の作業員の安全をしっかり確保することもできました。

BFWモバイルマッピングおよびLiDAR部門マネージャー
Jacob Cash氏
WingtraOne GEN IIドローンは、高精度で信頼できる多用途マッピングに対応する次世代VTOLドローンとして2021年に発売されました。

スイスに本社を構えるWingtraは、WingtraOneドローンのメーカーです。マッピング、測量、鉱業の専門職を対象にVTOLドローンを製造する世界有数の製造会社です。2017年初頭に市場に参入してから、Wingtraは最大手の70社以上の機器ディーラーと提携し、マッピングドローンを世界中で販売しています。