AIM+電波妨害保護
AIM+を使って、GNSS無線周波干渉を検出、軽減
AIM+技術は、干渉を検出して無効化することで、設定の迅速化、ダウンタイムの削減、安全な運用を実現します。AIM+は、電波妨害やスプーフィングなど、単純な狭帯域干渉や、より複雑な広帯域干渉からも保護します。受信機のウェブインターフェースを使用すると、干渉のタイプとその原因を特定するために、スペクトル図表で干渉を分析できます。AIM+は、高度なGNSS信号発生器、Spirent GSS9000でもスプーフィングできません。現実的な出力レベルと信号内の実際の航法データにより、AIM+はその信号を「本物ではない」信号として識別できます。
狭帯域のGNSS/GPS干渉は電子デバイスが原因で生じることがあり、GNSS周波数帯のごく一部にしか影響しません。 狭帯域干渉の影響を軽減するため、3つのノッチフィルターを自動モードまたは手動モードのいずれかに設定できます。この3つのノッチフィルターは、干渉信号周囲の無線周波数スペクトルの狭帯域部分を効果的に除去します。アマチュア無線家に開放されているL2バンドは、このタイプの干渉には特に脆弱です。広帯域干渉の影響は、意図的な場合も意図しない場合も、WBI低減システムを有効にすることで軽減できます。WBIシステムは、従来使われていたパルスブランキング手法よりも効果的にパルス干渉源の影響も低減します。
パワースペクトル図表
GNSSメニューの「スペクトラム」ウィンドウでは、無線周波数スペクトルをモニタリングし、狭帯域干渉を打ち消すための3つの個別ノッチフィルターを設定できます。下図は、1227.60 MHzのGPS L2P信号があるL2周波数帯を示します。図に示すように、「Show table」ボタンをクリックすると、さまざまな周波数帯を表示できます。スペクトルは、受信機のアナログ・デジタル変換器の出力で得られたベースバンドサンプルから計算されます。
ノッチフィルターの設定によるGNSS無線周波干渉の軽減
ノッチフィルターのデフォルトの自動モードでは、受信機は、干渉の影響を受けるスペクトル領域の自動干渉軽減を実行します。手動モードの場合、影響を受けるスペクトル領域は上の図の「Notch1」に設定されているように中心周波数と帯域幅によって指定され、ノッチフィルターによって効果的に除去されます。
上の図のように「Notch1」を設定すると、以下に示すようにノッチフィルター適用後 (After IM) のL2バンドが表示され、除去された部分を明確に確認できます。
広帯域干渉低減
GNSS信号の広帯域干渉は、軍用および民間の測距装置と通信機器によって意図せず生じることがあります。また、チャープジャマーなどのデバイスからの意図的な干渉源もあります。広帯域干渉低減システム(WBI)は、GNSS信号への両タイプの干渉の影響を軽減できます。
WBI低減の設定
広帯域干渉低減システムは、以下にで示されているように「on」を選択して有効にすることができます。
WBI低減機能使用時
下図に示されているGPS L1バンド干渉は、GNSSアンテナ信号を車載GPSチャープジャマーからの出力と組み合わせることで生じています。
下図に示されているように、WBI低減が有効になっている場合、干渉の影響は劇的に減少します。
その他:
- ウェビナー:GNSSハッキング、衛星信号からハードウェア/ソフトウェアのサイバーセキュリティまで
- パンフレット: 20ページのPDF: GNSS/GPS信号への無線周波干渉(RFI)について必要な知識のすべて
- インサイト記事: